宰領とは、多くの人を取り締まる人のこと。この祭りでは「踊山」に乗り込み御幣を振る人のことを山宰領(やまさいりょう)と呼びます。
毎年6人の若衆が踊山の山宰領に選ばれます。山宰領は着物姿で踊山に乗り込み交替で御幣を振って踊山を曳く若衆を指揮します。
山宰領に選ばれた後には各自治会で経験者の指導の下練習を重ねます。祭りの一週間前には6人が一堂に会し合同練習を行い最終チェックを受けます。
6人交代とはいえ長い道のりを大声を出し、重い御幣を振り続けるにはかなりの体力が必要です。御幣を振り上げた後きれいに花開くように下げていくのがよいとされていますが、自治会によって振り方も異なります。
以前は、踊山を管理・保管している人のことを山宰領と呼び、現在の山宰領は幣振り宰領などと呼ばれていたようです。
現在は山車保存会が踊山を管理・保管しています。
踊山を先導する水先案内人が赤提灯です。山宰領経験者の中から毎年1人がこの大役に選ばれます。
踊山の数メートル先を後ろ向きに歩きながら、赤提灯を振って発進、進行方向、停止等の指示を山宰領に送ります。山宰領はこの指示に従い御幣を振っているわけです。
山車や屋台には車のようなハンドルは付いていません。つまり真っ直ぐしか進めないわけです。そこで交差点を曲がる時は一旦止まって方向転換をしなければなりません。そこが赤提灯の腕の見せ所となります。
また御還幸では狭い旧道を運行するため、何度も止まって細かい方向転換をします。赤提灯が上手く先導すれば止まる回数も少なくなります。
左の写真は踊山のブレーキです。これを車輪に挟んで踊山を止めます。
4つの車輪それぞれにブレーキ役の若衆が付いていて縁の下の力持ち的な役目を果しています。途中で割れてしまうのでたくさんの本数を用意しておきます。
踊山には、前に親綱と舵綱が各2本、後ろに艫綱が2本付いています。親綱は曳き綱ですが、根元はブレーキの役目も果します。舵綱はその名の通り、舵を取ります。後の艫綱は、舵取りとブレーキの役目を果します。
「横にせー」終了時や山宰領交替時には手締めを行います。
ひとつー打ちまーしょ X X
あーもひとつせー X X
いよーてしゃーの XXX X
※「いよーてしゃーの」は、祝うて三度が訛ったものと言われています。
※御神幸・御還幸終了時には「ひとつー締めまーしょ」となります。
山宰領は次のような掛け声で若衆を指揮します:
※青字は若衆の掛け声
(帆巻き唄に続いて)
ドットコー ドーッとこりゃ 若いしー頼みじゃー イエー
チョーサー エンヤラーヤ ハンニャラー
エンヤラーヤ ハンニャラー
エンヤラーヤ ハンニャラー
エンヤー エンヤー
エンヤー エンヤー
浜じゃ ハマジャ
※海側へ曳けという意味
陸じゃ オカジャ
※山側へ曳けという意味
チョーサー 横にーせー アーヨッコイ
止め 止め
チョーサー エーンヨイト エーンヨイト
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